またかという

 またかという話で、3つほど。(回し者じゃないし。ネタ)
 まず、以前書いてたラテベーススイートメープルだが、フルグラといっしょに食べてみた。
 うーん、何が違うか全く分からん。
 貧乏舌には荷が重すぎたようだ。
 ダバダバに浸せば分かるのかも知れないが、さすがにそれは本来の意図から外れているように思うので。
 で、以前予想したとおり、原材料にはちみつは入っていない。
 どうやら、ラテベースは、別のフレバーを出すとしても香料でどうにかするという方針なのかも知れない。
 自らの舌がいかにいい加減かというのが分かるのは、前に出たくちどけショコラはチョコレートシロップを入れないとさすがにどうなのという気がしていたが、今回のは、単に牛乳で割ると、はちみつが入っていなくても入っているかのように感じるあたりかと思う。
 それにしても、近所で売ってないのはいつもながらいいとして、キャンペーンをしておきながら販売現場でまるっきりそれが見えないのもどうなのだろう、という気がする。
 営業がんばれ。(いやいや、営業の仕事かどうなのかは知らないわけだが)

 次、オランジーナフレンチスパークリング
 透明なオランジーナ。
 最近はやりっぽい流れなのかなぁ、とか思う。
 が、個人的にオランジーナでそれをやるのはどうかとも思う。
 日本にはオランジーナの固定化されたイメージがあまりないかもしれないが、そこはそれ、本国でのブランドイメージというのがあるんじゃないかと思ったりするし。
 とはいえ、現地のオランジーナのブランドイメージを熟知しているわけではないのだけれど。
 こういうのは、個人的に、フルーツ寿司とかシャリが赤や緑の極彩色をしている寿司なんかをネガティブに捉えてしまう人たちがいるのは自国の食品としてはしかたがないことだなぁ、と思ってしまう部類(とはいえ、カリフォルニアロールはもう慣れた)ので、逆の立場だとするとどうかなぁ、と考えた末、ネイティブなレベルで熟知していないのならば無難に踏襲していく方がいいのでは、と思い至ることによる。
 来月発売の「六」みたいに今までなら作ろうとは思わなかったものを作ってみたくなった的な形で持ちかけられたとかならいいのかも知れないんだけどなぁ、とか思ったりするが、単なる手前勝手な心配である。
 で、味は、個人的にはミントがきつ過ぎる、ということで終わってしまう。
 基本的にミントは好きな部類なのだが、ミント浸潤液のような特徴的かおりと清涼感と嫌味のないほろ苦さだけになっているのは好きじゃないので何度も飲みたいとは思えなかったりする。
 多分、無理だろうけど、ミントエキスの量を飲む側で調整できればいいのにとか思ったりする。
 キャップの裏側を破るとミントエキスが増量できるとか。
 まぁ、アイスに添えられているミントをそのまま食べてしまえるわりには変なところで文句をいう人間なので、戯言に過ぎないとは思うが。

 最後、クラフトボスのラテ。
 出荷停止中らしい。
 最近ではこの手の発売直後の出荷停止がほとんどサントリーだったりする(他社もなくはないが)ため、お家芸扱いされていたりするのだが、あいかわらずというか何というか収まる気配がない。
 世の中、品薄だとか生産が追いつかないだとかいうのは、それはそれは様々な原因があり、それによって対応も変わるため、組み合わせからすればもう無数にあるといっていいように思う。
 とはいえ、サントリーのソフトドリンク系のそれは、いつも同じ立ち上がり時期に集中し、躊躇なく回路遮断が行われることを考えると、同じ原因で、かつそもそも全体システムの制約条件として存在する何かにひっかかるためにそうなっているためにあえてそこだけ改善されるわけでもない、という邪推をしてみたくなる。
 およそ、ユーザー目線で考えれば、せっかく売れているのだからどうにかしてがんばって作ればもっと儲かるんじゃないの?という考え方も成り立つわけだが、当然それを作るためには通常ではないヒト・モノ・カネといったリソースが投入されなければならず、さらにはピーク対応、ピークアウト対応等様々な時間軸方向の追加のリソースも必要となるかもしれない。
 飲料に限らず、ほとんどすべての製造業では生産計画を立てて行動しているわけだが、一概にこういったものでなければならないというものがあるわけではなく、業界や置かれた環境や自らが抱えるユーザーのニーズや会社の体制、経営方針、要員の特性、経営基盤(金銭的なもの等)などによって適切なパターンは変わってくる。
 結局、そこから逸脱するのがどのあたりで、逸脱できるかできないか、するとすればどれくらいできるのかはそのパターンによるだろうし、またリミッタをどこにどのように設定するかも違ってくると思われる。
 で、以下勝手な想像。
 サントリーという企業の特徴を挙げるとすれば、真っ先に出てくるのが「やってみなはれ」という精神だと思われる。
 とはいえ、「やってみなはれ」っぽいことを声高に唱え続け、それでいて長期にわたって存続している会社は思った以上に少ないように思える。
 経営上の話としてセグメントを飛び越えずとも何でもかんでも選択と集中とか言っておけばいいような風潮のなかでは、言うこともさえはばかられるわけだし、とはいうもの選択と集中ということばに一切信憑性がないわけでもないことから、言やぁいいというわけでもなく、実際に遂行するには簡単なことではないはずである。
 「やってみなはれ」的な考え方で成功したことが生存バイアスだと言ってしまうのは簡単ではあろうが、結局、生存したには生存しなかった多くの者とは違う何かがあると考えてもいいのではないかと思う。
 簡単な話として、

 A:こんなんやってみたいんっすけど!
 B:やってみなはれ
    その後
 A:やっぱ、あかんかったっすわ!
 B:しょうがないにゃぁ・・・

が通常運転で成り立たつわけがないわけで、そうならない何かがちゃんとあるはず、と思える。
 しろうと考えからすれば、結果として箸にも棒にもかからないシロモノをリリースしたとしても例えばリスクを極小化できるような生産計画のガイドラインが存在していて、市場での反応が直接的に確定しない新製品の場合はどんな製品だろうとそのガイドラインにのせる、そしてそれは誰々の直轄案件だとか色付きだろうが関係ない、みたいなものがあるんじゃないか、とか思えたりする。
 今回の件でニュースリリースの日付をみる限り、その日あたりにはまだコンビニにさえ残っていたレベルだったように記憶しているところからすると、販売店によるPOSなどのデータで直近の販売予測を立てるとして、他社はいくら問屋などに流すかというロジ面を考慮するかも知れないが、何日をもって一律に発注をごめんなさいするかに用いているとするなら、なんというか皮肉な話かもしれない。
 とはいえ、たとえそうでも、多様な選択肢を提供してもらえる企業が存続するためならば、ありがたいことだと受け止めたい。



 あと、飲料とは全く関係ないけど、今年、とある県のホームセンターでこぞってむちゃくちゃサフィニアを推してるんだけど、あれもやってみなはれ精神なんだろうか。