来年版のために

 身のまわりが少し落ち着いてきたかと思ったらもう年の瀬、というか後数日とかいうレベルになってきた。
 まぁ、勝手に定められた境界であってその境界を超えることが今日の0時を越える違いといかほどの物理的意味を持つかと言ってしまえばそれまでではあるのだが。
 そういうことを言っているといつまでたってもだらだらと放置するためにそれなりにけじめをつける必要があるという話ではある。

 それはそうとして、例年の年初にリリースされるユーラシア・グループのトップリスクが出る時期がもうすぐ来るわけで、それが出る前に、とりあえず、無知なりにやってみようと思っていた総括というか部分的な答え合わせっぽい何かをやってみたいと思う。
 多分、そういう方面に明るい人が全体を解説していると思うので、詳細はそちらで、ということで。

 で、よくいわれる話として、適切に予測したリスクというのは、もはや元のリスクではない、というのがあるが、ユーラシア・グループのトップリスクも同様に確度が高いと評価されているということは逆に言えばそれを重点的なリスクとしてリスク管理を行う者が多ければ、それを回避したり、たとえ起こったとしても被害を最小限に抑えることも可能ということにはなると思われる。
 例えば、リスク8のブラジル大統領の弾劾についても、その後の政権における選択肢の少なさが指摘されているものの、とりあえず、ぎりぎり何とかしていると言う意味で、かなりがんばっている方なのではないかと、かなり少ない情報量(情報が得たいならブラジルポルトガル語が読めればいいのだろうが)ではあるが思ったりする。
 とはいえ、来年どうなるか分からなくはある。
 リスク5のサウジアラビアの件については、少なくともイランとの協調に至り、原油価格が上昇したことはとてつもない成果ではなかろうかと思う。(ただの日本の一般消費者からすれば、原油は安いほうがいいのだが。)
 実のところ、こういった部分が先のリスク8のブラジルを始め南米諸国の資源輸出への依存度が高い国々の経済状況を延命させる切り札だったりするわけで、世界的な景気の低迷が今後も続くとしか思えないことを考えれば、それにすがるのは致し方ない部分といえる。
 また、今年は欧州に影響を及ぼすリスクが大きいとされていたのだが、逆に為政者もそのリスクを把握していたようで、かなりがんばってリスクを取らない(日本人から見ればリスクだと感じることでもリスクではないということも多いのでよく分からないが)方向でやっており、政治的立場が極端に損なわれることを食い止めてきたのではないかと思う。(トルコは、、、、分からんなぁ・・・難しすぎる)
 であっても、ブレクジットは起こったわけで、ユーラシア・グループのトップリスクではブレクジットが起こる確率は1/3(全体的に読むと条件付きな気はするのだが)としていたことが現実になるというのは、1年前よりも反動が予測するよりも加速度的に強くなっているということかもしれない。
 ちなみに、アメリカ大統領選は「lottery bet」という確率(多分、アメリカで発売されている宝くじに当たる確率ということだと思われる)でトランプ氏になるということだったが、その確率さえも乗り越えてしまうのも急激かつ大きな変化が生じ始めているような気がする。
 多分、そういう部分を踏まえて、2017年のトップリスクが発表されると思われるのだが、どうなんだろう。
 そして、読んでみて「全くわけ分からん」と言いながら1年かけて表面的で中途半端な知識を得るために情報の重み付けをしながら収集することになるのだ。