火事

 昨日、というか今朝の暗いうちに近所で火事があったらしく消防車のサイレンの音で目が覚めてしまった。
 とはいえ、ベランダからは火は見えず、煙が星空を染めているのは分かるが、臭いもしないので、それなりに遠くなのではないかと寝ぼけてまたそのまま寝てしまった。
 だが、今日買い物に出かけると偶然にもその経路にその火災現場があり夕方だというのに現場検証かなにかで消防関係の車両は停まっているし、その家屋がある路地は規制線が張られていて物々しい雰囲気だった。
 ただし、全焼ではなかったっぽくはあり、怪我をされた方とかいなければいいがなぁ、と思いながら、火災現場から私の居所より逆側に自転車を進めた途端、ものが燃えた臭いが急にきつくなった。
 単に、当時、私の居所が風下にあたっていただけ、ということになる。
 さらに言えば、私が思っていたよりかなり私の居所に近く、その危険の身近さに関して思いがけず距離を詰められてしまったことにひどく動揺し戦慄した。
 とにもかくにも火事はいやだ。
 何もかもなくしてしまう。
 ほんとうに気をつけたい。