賞味期限

 サクラクエスト第2話。(絶賛視聴遅延中)
 賞味期限が1週間の土産物まんじゅうってあるんか?と周囲に聞いてみたのだが、有馬温泉名物の金泉焼がそれぐらいだったんじゃない?という答えが。(ただ、HPを見た感じ期間が書いてないので確かめることはできなかったのだが)
 いや、ローカル過ぎるし。
 とは思ったが、結構知らないだけで、そういうのは結構あるのかもしれない。
 とはいえ、基本的に土産物は購入から消費までに様々なプロセスを経ることでリードタイムが伸びがちなため、100日前後とかのように結構長めに取っていたり、反対に生菓子のように消「費」期限が当日とか、あっても2、3日とかで購入者の行動を制限する方向性だったりするが、7日というのは、また結構中途半端な感じかなぁ、とか思ったりもする。
 逆に考えると、賞味期限が1週間という土産物というのは、リードタイムが伸びがちな客に対しても口に入るまでの期間を制御できるぐらいの何か、例えば強力なブランドと認知度であるとか(生八橋とか)、味や品質に愛好者に裏打された自信がメーカーにあるとか、JITなどのツールを使って生産、流通の各プレーヤーが廃棄ロスを極小化するシステムが有効に機能しているとか、そういうところが必要なのだと思う。

 実のところ、売ることが目的などと題目を並べるのは簡単ではあるが、思った以上にそれを(主にそれだけを)実践するのは難しく、ガッツと気合いと根性で売ろうとしても売れるものではない。
 当たり前の話にはなるが、こういったまんじゅうを売るという行為においてSCM(サプライチェーンマネジメント)を当てはめるのは常套手段ではあるが、適用すると、もはや五人の勇者の話ではなく、その勇者が滅すべきは内なる組織の自覚なき欺瞞と無為な怠惰であるということになりかねない。
 SCMから考えると、計画、調達、生産、流通、販売(開発などはとりあえず最初から除く)を分けて考えるとして、既に流通か販売にしか手が打てない状況(通販は無理というあたりで既に流通関係は捨てるということにはなろうかとは思うが。街中に行商に行くなんて方法もなくはないが、まぁ、それはそれ)からの出発ということになっている。
 その状況を招いたのは、とりもなおさず当該職員ということになる。
 官の体制というものが常に正しくないというわけではないという立場から考えるとして、正しくさせなくすることが可能となる事項として挙げられるのは、予算の消化、という点にあろうかと思う。
 基本的にどういった予算取りが地方公共団体内部で行われているかは分からないが、思った以上に予算執行の段階で予算が金銭的に大過なく使われればそれでよいといった執行時の具体的な計画性がおざなりにされることが多い。(いや、まぁ、10年ぐらい前の話だけど)
 今回の件において生産(まんじゅうが手元にある状態になること)はアウトソースすると考えれば、実際調達の段階(要はファブレスなのでカネだけが必要)で組織運営にかかるシステム上具体的な計画が適切に機能し目的を達成するか(ここでいえば、村おこしの、例えば知名度が上がるとか)が設定される、もしくは設定されないならば適切にコントロールされる(適切な計画がなされるまで決裁されない、または、消化せざるを得なくなっても適切に検証し評価するために厳格にフォローされるなど)べきであろうが、先の予算の消化の考え方に習えば、何のコントロールも行われずに流通、販売、一般には流通も無策であることが多いので、販売まで至ってしまうことも多い。
 実のところ、さらには、販売を総括することもないため、そのまま次のループも計画がなされないというオチもありはするが、今回は関係がない。
 いずれにせよ、計画、調達、生産の段階で官の体制、考え方の悪い使い方が色濃く出てしまっているように思える。
 あと、話中で『小ロットじゃ採算合わない』と言わせてしまっているのは、どういう意味を持たせるつもりでいたのか分からないが、適切な計画の中で採算とロット数を論ずるのか、ロット数が増えれば単価が下がるだけのことを計画自体なしで論ずるのとは全く異なってくる。
 私は、先のセリフが後者であると視聴の最中に感じてしまって、恐ろしくて鳥肌が立った。
 逆にカブラ王国という施設が未だに現存していることの方が不思議なぐらい、と言えるような気がして少し気が滅入ってしまった。



 そんな話じゃないよね。
 これって。

 で、次回は。
 「この後スタッフがおいしく頂きました」を実現するために寝食を惜しんでまんじゅうを食べまくる(日本語としておかしいがそういう意味)観光協会職員と五人の勇者たち。
 消「味」期限を過ぎても食べることができるといっても限度というものがあり、一人また一人と倒れていく。
 そんな中「チュパカブラの呪いだ」という天啓を得た由乃は、HCUや個室隔離などバラバラになっていた勇者たちを再度召喚。
 再集結した五人の勇者たちは満身創痍ながらもチュパカブラとの戦いに挑むべく立ち上がり(物理的に立ち上がれない者も多い)探索を開始する。
 そこで五人の勇者が見たものとは?
 ってことはないと思う。
 一応、これだとクエストなんだけどな。
 探してるし。