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ライ麦

 増田の『「ライ麦畑でつかまえて」って誤訳じゃね?』という件。
 以前から冗談ではなく誤訳じゃないかとか言われていたりするみたいだけど、私のような読みの浅い者が考えてもどうもならないのはこの際おいておくとして、内容からすれば嘘というわけでもないので意訳の範疇ではないかなぁ、とか思っていたり。
 ただ、「Catcher in the Rye」が『「捕手入りライ麦畑」』かというと、多分ライ麦畑にいる捕手なんじゃないかとも思ったり。
 英語が正しいかどうかというのは、多分私自身偏差値30ぐらいのレベル(いや、もっと下か)で英語ができないので何ともなんだけど、フルーツインゼリーみたいな表現って無理なはずなので。
 ただ、「にいる」ってのは、畑という意味からすればinじゃなくてon?とかだろうし、フルーツインゼリーみたいな意味だと、多分順番が逆でwithとかだと思う。
 墓穴を掘るのはこれぐらいにして、個人的な考え方としてはレスにある二面性なのかなぁ、と思う。
 あくまで個人的にだけど、オチとしては、主人公が捕まえる側になりたいって言っているのにもかかわらず、妹に捕まって喜んじゃったってことじゃん?とか思ってたりしてたので。
 結局主人公にとっての「Catcher in the Rye」だと勘違いしていた「Comin' Thro' the Rye」が示したものが、ずぶぬれになるところしか直接的に符合しないという悲しい事実でしかないのだとすれば、「捕まえてもらった」ということにした方が幾分救われるのかなぁ、という意味で、読後感としては『つかまえて』でよかったじゃん、とか。
 とはいえ、書評を検索してもそんなことは書かれてないので極度に怪しいんだけど。
 当時読むのが心底きつくて、飛ばし飛ばしで全部通して読んでないからいろいろ無理があるかもなぁ。
 あと、凶悪犯罪者に大絶賛だったというのも先入観に付加したうえで読んでたわけだけども、彼等が信奉する理由がよく分からない(第三者から見て主人公と当該犯罪者の符合性は挙げることは可能でも、当該犯罪者当人にとっての主人公への同一性とかに結び付けるには読んだ当時は飛躍しているように感じてしまったので)こともあって、結局ちゃんと理解できてない気がする。
 私自身は、当時「Catcher in the Rye」という英語を見て、なぜか穀物の中にいる貯穀害虫(コクゾウムシみたいなやつ)が頭に浮かんで「きもちわるい」と直感的に感じたので、多分こういうのが誤訳というのだろうと思う。