瀕死のネコ

 今日は結構暑かった。
 寒いのも暑いのも嫌いな私は結構心身ともにぐったりしていた。
 で、外出中に目にとまったのは、私とは別によりぐったりしているネコだった。
 どんな過酷な気象、環境下でもさわやかに颯爽とそしてエネルギッシュな所作で荷物を運ぶのが美徳とされてきたのはネコに限らずだと思うのだが、今は昔なのだろうか。
 一応、体調が悪そうという雰囲気ではなく、ウザさを隠さずありのままに活動しているという意味で、正確には瀕死というほどではないのだが、その落差からすれば、ある意味瀕死といってもいいのでは、とか思う。
 「急」という字があるだけに、積極的にできるかぎり早く急いで行動することはいいことかもしれないが、それが激しく嫌そうなのは、なんというか痛々しかった。