昨日のWBS

 トレたまなんだが、個人的には高齢化で何が求められているのか、という部分でどうなんだろう、という気はした。
 商品の場所まで行くとかではなく、人にぶつからないようにカートを操作できるとかであればまた意味はある気がするのだが。
 あと、「にんじん」などといった固有名で商品を案内する場合、よほど商品の配置、およびその流動的な配置変更を厳格に管理している店舗でない限り機能しないし、またそのためのシステムを導入するとなれば、例えばアマゾンなどのような特殊な流通倉庫業で扱うような大掛かりなものが現状では必要だろうし、そのためのコストは計り知れない。
 たとえば、刺身が買いたいなぁと示せば鮮魚売り場といったおおくくりの分野を示す島に案内するのであれば、あまり手間はかからないのではないかと思う。
 また、カテゴリエリアの設定を行う上で、平面図を読み込ませてからそこにカテゴリエリアを設定し、棚を移動させればまた平面図を読み込ませてを繰り返すという面倒な作業が発生することなくなるという意味では、カートが通路などを自動で認知して平面図を作るといったシステムは、そういった点で有効に機能するのではないかと思われる。
 それよりも、コンパクトシティ化が何の外圧もなく進むわけもないという分かり切っていた話と遠隔地の大型店に小型商店が集約、吸収されてしまうような資本主義という外圧によって採算の面から進んでいくこれまた分かり切っていた話から考えれば、高齢化において遠路はるばる店までやってきて店に入れば入ったで散々広い店内をさまよわなければならないという問題を解決するには、現状、通販か移動販売という形態が主流ではあるが、店舗で買いたい、という要望を満たすものとして、先の「にんじん」といったところに案内されることは重要な1要素ではある。
 とはいえ、それが店舗運営を硬直化させる方向の作業を伴うのでは意味がないように思える。
 たとえば、機械が自動巡回するのであれば、通路マップだけでなく陳列された個別商品も識別すればいい話で、受発注システムやPOSに存在する商品とある程度整合が取られれば抜けがそれなりにあってもそこそこ問題なく稼動すると思われるし、流通が人工知能などに読み込ませるための外装データを統一的に配布するようにしてそれを用いる(外箱陳列や限定商品に対応するというのもある)とか様々な方法で可能になる話ではあると思う。
 多分、「決められた所」=「誰かが決めた所」に案内する機械が求められているのではなくて、「機械が情報を収集して機械が決めた所」に案内する機械しかもはや求められていないという危機的レベルにあるはずなのだが、、、などと思った。
 まぁ、いいんだけども。

 あとサンドボックスだが。
 およそフィンテックなどの金融市場で主に聞く気がするのだが、他の業種にどんどん広げていい話なんだろうか?というところが疑問に感じた。
 フィンテックやレグテックなどの領域において、それらの技術が有用かどうかを確認した上で商品化することは、少なくとも特区といったような物理的領域での規制緩和ではなし得ないことであるわけで、理解できなくはない。
 しかしながら、当然、管理者がおらず、砂場で遊ぶ者に変質者やら人さらいとか危害を加えるような者がどんどん近づくようではサンドボックスたりえないし、砂場で遊ぶ者が砂をいじる程度のことではなく砂場の砂を1000m上空ぐらいまで吹き飛ばすようなことが起こる可能性もなくはないといったリスクを正しく考慮する必要はあるのだと思う。
 そういった大変なことをあらゆるジャンルに適用し、砂場で遊ぶ者へのリスク管理と砂場自体の維持におけるリスク管理が国営で可能なのか、実施するとしてどのようなものなのかという部分が明かされないようではかなり危険な気はする。
 というか、そもそも規制というものが、何らかの行動、活動があってそれに対応して包括的に網をかけることで成立してきたものか、事物の条件や質を規定するために定められたものなのかなど、適切に切り分けなければ、いやいや、そもそも規制なんていらんのですよ、という話になりかねないことが問題な気はした。
 これも、まぁ、お上が決めたならそうなるんだろうし、それによって一方的にこちら側がリスクを背負わなければならない感じであれば、何らかの形で自衛するしかないというか、そんなところなんだろうか。